何とか山奥から生還しつつ屋久島の大自然を体感した1日。
白谷雲水峡「苔むすの森」はファンタジーに出てきそうな神秘的な雰囲気。 |
今日は、「もののけ姫」のモチーフとなった白谷雲水峡や、屋久島の大自然を一望する太鼓岩などの自然や絶景、この島独自の雰囲気を堪能する1日となった!
しかし、そこまで辿り着くには・・・
それは冬の山小屋から始まる。
今は何時だろう
時計を見たときは絶望的した・・・。
まだ21時30分だとォ!?!?
本日の夜、他の登山者の方々にエマージェンシーシートを頂いた我々は
それを布団代わりに床についた。
しかし、全く眠ることができない。
ずーっと目を塞ぎながら、時間が経つのを待っていた。
他の登山者の方が眠りについたのち、ずいぶん時間が経った気がして
時計を確認したのに、まだあれから1時間も経っていない。
地獄だ・・・。
寒すぎる!寝られるわけがない。
いつもは、他者のイビキが気になる自分だが、このときはどうでも良かった。
それどころではないのだ。どうせイビキがあっても無くても寝れない。
というより、むしろあってほしい。
このまま意識がなくなると、ヤバい気がしたからだ。
死すら眼前にある感覚だった。恐怖だ。
そこから忍耐勝負。ただ耐えるだけ。
今すぐにでも山小屋を抜け出して逃走したいと何度も思った。
しかしそんなことは無理である。
ところどころ意識が飛んだ。
ふと目を覚ましたら、いつの間にか40分〜1時間ほど経っているのである。
寝たのかどうか分からない。
いきなり記憶が飛ぶのだ。
これを翌朝の早朝までに3〜4回繰り返した。
早朝3時前、アキラさんが一人出発する。
精一杯見送りしたが、精神的には限界を迎えていた。
自分も一緒に出ていきたいとも思った。
しかし無謀だ。我慢するだけ。
あと4時間もこの地獄を耐え忍ばなければならないという現実が、自分を絶望させる。
そこから一睡もせず、何とか6時半の日の出を迎えた。
生き延びた。と切に感じた時間だった。
暖かくないのに暖かい、日の光ほんの一部で満足できた。
それほどまでに極限の状態。
そう!我々は生き延びたのだ。
これから先、これほど過酷なことはないだろう。
そう断言できるほどギリギリの瀬戸際を我々は掻い潜った。
達成感はあったが、教訓も。
これからはしっかり装備を整えて、登山をしようと心底思ったのである。(笑)
そして、エマージェンシーシートが無ければ確実にヤバかった。
登山者の皆さん、本当にありがとうございました。
さて、このエピソードはここまでにして、今日も一日無事にスタートした!!(笑)
他の登山者の方々に別れを告げて、出発する。
今日の目的地は太鼓岩(標高1070m)と白谷雲水峡だ。
縄文杉が、序盤の通過点に過ぎない贅沢さ(๑´ڡ`๑)(笑)
それにしても、凄い凍結!
前日雪だったところが漏れなくガチガチに凍っている。
階段が多い、縄文杉周辺ではとても危ない!!
アイゼンがないとヤバかった・・・とにかく慎重に進んでいく。
トロッコ道に戻ってきた。
これだけで何か安心感ε-(´∀`*)ホッ
ここから楠川分かれを目指す!
とにかく楽な平坦・トロッコ道!!あっという間に分岐点へ着いた。
ここから本格的な登山道になる。
しかし、このあたりで既に中々の標高のため登りが激しくないのが助かる。
屋久島らしい道を越えて、屋久島らしい景観を横目に
とうとう太鼓岩に到着した。
一気に開けた岩場から、屋久島の大自然を一望する。
遠くには、あの宮之浦岳。
昨日、あの山頂にいたと思うと何か感極まる思いだ。
こういうところにくると、ふざけたくなる。(笑)
すごい角度でしょ(笑)
そこから、「もののけ姫」のモデルとなった白谷雲水峡の苔むすの森へ進んでいく。
とても鬱蒼とした森。
快晴で日差しが強いのに、地面にそれが届くことがない。
故に、苔がこんなに繁茂し、情緒深い神秘的な空間を形成している。
そこに陽の光が少し差し込むだけで、宝石のように眩しい・・・。
先日に体感した自然の雄大さとは一線を画す!
こじんまりとした自然美や幽玄を楽しむ
いやはや味わいが尽きない空間である。
緑がこんなに美しいと思ったのははじめである。
3日間、屋久島の自然を歩いてきても、まだまだ別の顔がある。
屋久島は、長期滞在するべきだ!という意味がようやく分かってきた。
1日2日では屋久島のすべての側面まで見切れない。
決して大きくないし島だが、それほど魅力に溢れている・・・
さあ、もう一回トロッコ道へ戻る。
太鼓岩へ続く辻峠をこえて、終わりに差し掛かったころ
見たことある顔ぶれが!!
お疲れ様です!!笑
山小屋でご一緒させてもらった方々だ。
この方々のおかげで、山小屋で生き延びれたと言ってもよい。
それほど助けて頂いた。
もう一度会えて、とても嬉しい。
こういう縁が、旅を彩ってくれる。
とはいえ、まさか、このあと下山して自転車で走っている際に再び会うことになろうとは...
このときは思いもよらない(笑)
トロッコ道まで戻ると、もう楽だ。
時間的にも余裕があるし、ノロノロと登山口に戻っていくだけ。
せっかくだし、清流沿いへ降りてみた。
めっちゃ綺麗!透明度とエメラルドグリーンの濃さが半端ない。
本当に心洗われる空間(*´ω`*)
さすが世界遺産の自然。人間の手の一切入らない自然の美しさ・純粋さを知る。
夏なら確実に入っていると思う(笑)
足だけつけてみたが、冷たすぎてすぐ引き上げた・・・・
あと少しのトロッコ道だ!
2日ともかなり歩いて来た道だが、もう終わりだと思うと何だか惜しい。
ここから登山口へ戻ったのは14時半。あとはバスで帰るだけ。
無事に帰ってこれたε-(´∀`*)ホッ
まさに生還してきた達成感と充実感、そして疲労でいっぱいだった・・・・。
壮絶な2日間だったと振り返る!!(笑)
登山口では、珍しくトロッコ稼働の状況。笑 |
バスで屋久杉自然館へ着いた。
あとは自転車で本日泊まる「ライダーハウス 止まり木」へ向かうだけである。
ここまででだいぶ脚を使ったが、余裕がある。
体力特に、身体の耐久力は化物じみてきたことを自負。(笑)
ここで、さっきの登山者の方たちに再開!!
なんという縁だ(笑)ここでも会うかという感じだった。
縁というか運命というか...
きっとこのブログを見てくれているハズ(笑)
また会えるだろう、きっと!(笑)
さて、このあたりは西部に比べて景色は全然見れずに面白くはないが、とにかく走りやすい!!
道は広いし、交通量もそこまでない。
適度なアップダウンがメリハリをつくりやすく、走り応えがある。
あっという間に「止まり木」へ着いた。
いかにも、昔ながらのライダーハウスの雰囲気!
年季の入った建物、ハンドメイド感、至るところに見られるオーナーさんの思いやり、今までの旅人の足跡や交流の軌跡。
なにか北海道のライダーハウスを彷彿とさせる雰囲気だった。
オーナーの姉さんの人柄が本当に素敵だった。
気さくだし、温かく思いやりがあり、適度な距離感で旅人を迎え入れてくれる。
ライダーハウスのオーナーの模範たる方であった。
この方に会うために、屋久島を再訪する人はきっといるだろう。
また帰ってきたいと心から思う場所。
それがまた一つ増えた気がした。
そして、冷凍食品がこんなに美味しかったのははじめである。(笑)
山でロクな食事が取れなかったから、スーパーでありったけ買い込んで、お腹へかきいれた。
食べることがこんなに幸せなんて。
サバイバルな山行を振り返り、このままぐっすり眠ってしまった。
それほどまでに振り絞った2日間だった。
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いや~危なかったですね・・・
無事の生還、何よりです。
こういう日は自然の、太陽の有りがたさを実感しますよね。
私も積雪でチャリ乗れない時は太陽待ちです(笑)
にしても、縄文杉最高!
昔、行った事有る人から、
��山小屋宿泊して、朝日に輝く縄文杉が最高!)
と言われてました。この写真が正にそうですね!素晴らしい!
あ、あと、今更ですが緊急対策ネタを。
��体にラップ巻く。但し、皮膚呼吸妨げない程度に)
��ゴミ袋に穴を開け、着る。履く。隙間に新聞紙を詰める)
��ダンボールとゴミ袋で、簡易マットレス)
旅先で意外と役に立ちます。
でわでは、安全第一で良い旅を!
SECRET: 0
返信削除PASS:
��ライツボさん
サバイバル雑学ありがとうございます!
無事に生還いたしました(笑)
他の登山者の方に助けて頂き、何とか凌いだ次第です。
やはり、山は舐めてかかっちゃだめですね。
そして、やはり積極的に話に行くことは大切だと思いました。
��助けてもらうことを意図してやってる訳ではないけれど)
また直接このお話もしたいですね(笑)
なぎささん主催イベントへの参加が決定したら、ぜひともそちらでまたお世話になります!
��仕事の都合次第ですが)