2017年9月17日日曜日

【北海道道央旅】最高峰「旭岳」からの絶景

            
【2日目後半戦】
ここは北海道最高峰「旭岳」の中腹。
午前11時すぎ。
よく登っている道内登山者のお話によれば、旭岳では例年より早く紅葉が見頃を迎えているそう。

それに加え、ガスが皆無。
山頂付近では充満していたガスが晴れて一気に視界が開けた!

北海道の屋根と言える大雪山において、この二つが揃うのはとても稀らしい。
眼下には「北海道」という果てしなく広大な世界と、それを彩る圧倒的スケールの紅葉と雲海。


今までの登山の中で一二を争う絶景を目の当たりにした旅の備忘録を綴ります。


日本一早い紅葉をたっぷり鑑賞した私たちは、登山道の入り口を目指す。
この時点では、まだ噴気孔から出るガスと雲が混ざり合って山頂が拝めない・・・


登山道に入ると、さすが活火山!植物はほとんどなく過酷なガレ道が続いていた!

5〜6合目付近にてガスに見舞われ、立ち往生・・・。
こういう時間を使って補給を済ませる!

結局この日は軽補給を含めて計6回の食事を取った。
自転車旅そして登山において推進力は己の力のみ!

ゆえに摂食は妥協しません。
セイコーマートでたくさん買い込んでおいて良かった。

そうこうしてるうちに、ガスが晴れてきたり・・・
そうすると、眼下にはあの素晴らしい紅葉が広がっていた!!

近くで見るのも良いけれど、遠くから見ることでより一層この大雪山の紅葉のスケールと特異性が分かる!

一面は赤と緑で構成され、さながらパッチワークのよう。
そして、それが大雪山(旭岳)と同じく百名山のトムラウシ山・十勝岳まで標高1600mから1900mの山並みで圧倒的なスケールで展開している!!

そして、私たちが今歩いているガレ山。これとのコントラストが印象的!
カメラに収められないほどの360度の超絶景を楽しみながら登っていく!!
そのおかげで全然ペースが上がらない・・・。笑

途中、噴気孔が近づいてくると強い硫黄臭が立ち込める。
完全に刺激臭だけど、大丈夫なのか〜…!?
まぁ今の今まで大丈夫だから問題ないのでしょう。笑

この尾根の右側は、足を滑らせれば噴気孔まで真っ逆さまのデンジャラスゾーン!
高い所は苦手ではないが、足がすくむほどの区間。
このようにガスが充満したり切れたりが続くのが今日の天候。
というか、ガスが出ているから景色が遮られるのは仕方がないですね!

ここでようやく7合目!西日本でいうと最高峰級の標高だ!!

しかし、山頂まではまだまだある・・・。
ロープウェイ山頂駅の辺りから見た時は、なんだこんな距離なら楽勝じゃん!
と言っていた自分を殴りたい!(笑)

ロープウェイ山頂駅から標高差はわずか700mしかないのに、山頂はとてつもなく遠かったです。

7合目を越えたら、また切れてきた切れてきた!
やはり素晴らしいパノラマが広がっている!!

そしてガスではなく、雲が立ち込める天候へと変わっていく。
その隙間から、北海道の大地が顔を覗かせる・・・

「半端ねぇ!!やばい!!最高の景色だっ!!!」
思わずテンションが上がって叫びまくりだった。

その傍らには、見事な雲海が広がっている。
トムラウシや十勝岳は完全に飲み込まれた。

快晴の景色も素晴らしいが、適度に雲があったり、雲海がある方が特別感が増すし、
一期一会の山の景色を見たようで満足感が大きい!!
こうした本格的な超級の登山が初めての彼も、最高に充実した顔をしていた。
登山の楽しみを共有出来る喜びって素晴らしい!!

この辺りで8合目。雲もかなり切れて登って来た道が顕になる。
自分が先に進んでいるので友人の写真多めです。(笑)

にしても、この山の登山道の凄さがわかってもらえるだろうし
この写真から分かるように、北海道の果てしなく広大な大地を俯瞰することができる最高のパノラマ!!

というのも事実上、北海道の高山は道北や道央に集中しており、さっきも話に出てきたトムラウシ山と十勝岳、そしてこの大雪山は一つの山脈として繋がっている。

だから、西側を望めば周囲に遮るものは何もなく
北海道の自然の雄大さ、地理や点在する町それらを網羅する北海道一のパノラマが待っているのです。

9合目を越えてラストスパートに入ると、また雲が切れてきた!
そしてそこから今まで歩いてきた登山道とバックにトムラウシと十勝岳を望む素晴らしい展望が待ち受ける!!

そして、ここからもあの紅葉たちが望める。
どこを見渡しても絶景しかない。
なんと贅沢な山行だろう・・・。

ここまで登ってきてよかった。
本当は、明日に登る予定だったが予報が雨ということで今日にずらして正解だった!!
運要素も強い登山だが、その時々に応じて柔軟にプランニングすることが大事。

今まで培ってきたことを生かして、そして運にも恵まれて最高の登山となった。
北海道最高峰の旭岳(2291m)登頂!!

これで九州最高峰の宮之浦岳、四国最高峰の石鎚山、中国最高峰の大山、関西最高峰の八経ヶ岳に続く最高峰の制覇だ!!

山頂へとたどり着いた時の達成感は病みつきになるほど楽しい。
これがさらなる登山へのモチベーションとなる!

そして、山頂に着いた時は天気は快晴。
最高に運が良く、最高に素晴らしい絶景を堪能することができた!
紅葉と森林限界の緑のコントラストが美しい安足間岳。

なんと美しい、そして壮大な景色なんだろう・・・・・。
眼前の素晴らしい風景、見たことのない世界に感動さえ覚える。


火山の痕跡と一緒に入れた写真。
この一枚で、私たちがいるこの大雪山の世界を表現出来る。
むしろ下手に説明しないほうが良い。
後ろを振り返れば、大雪山系の他の山々も眺めることができる!

もうとうに雲上の世界。
下の大地とはまた違った北海道の世界を見ることができて感動だ。

おへそのような形の黒岳もくっきりしていた!

とはいえ風がものすごく強く、非常に寒かった・・・。
紅葉の始まっている標高1500m付近ですらこちらの11月中旬ほどの気温なのに、山頂は冬本番の寒さだ!

最高に素晴らしい景色を堪能したことだし、下山開始!
8合目は岩がゴツゴツとした難所。
足を滑らさないように慎重に下りていく。

思わず足のすくむような高度感だ!

ここを越えると、尾根上のルートで楽になる。
相変わらずガスが晴れていると素晴らしいパノラマ。

ふと目をやると・・・
紅葉と雪が共存する珍しい光景が!

しかし、おそらくあの雪は今年に降ったものではなく昨年の雪が残ったものだろう。
信州の3000m級の山々でも万年雪が確認できるのだから、北海道の2300mの山で確認できても不思議ではない。

そ・し・て、やはりこのパノラマ、この紅葉!!!


往路より、視界がはっきりしていたため半端ない絶景が味わえる。
まさに至極の景色・・・。この感情を言葉にできない・・・・・・

こういう景色との出会いがあるから旅は、自転車は、登山は止められない!!
本当に充実した山行だった。
一生忘れることはない景色を見て、一生忘れられない思い出を作ることができた。

長かったが、6合目を過ぎたあたり。
絶景疲れといえば良いのだろうか・・・
身体的にはもちろん疲労しているけれども、それ以上に精神的にも疲れてきていた。

素晴らしい景色に常にテンションが上がりまくりだったから、その反動だろう。
少し休憩だ!
行きより山容がはっきり見えていたので撮影。
池に噴気孔のガスと旭岳の山容が照り返る。

ここからだと山頂まで大した距離があるように見えないけれど
思いの外長く、しんどいルートです。笑

さて、ロープウェイから麓へと帰る。

この素晴らしい紅葉ともお別れだ!!
最高に楽しい旅をありがとう。

また来るよ!大雪山!!
そして最後まで、日本一の紅葉は美しかった・・・。

麓に着くとロードバイクが待っている!
待たせたね!愛車たち。

背景には先ほどまでいた大雪山の旭岳!
他に記念になるものがなく、仕方なくロープウェイの駅と撮影。
しかし、この場所でも標高が1100m以上ある。
一番下の麓まで距離にすると15km!

上ってくるのは本当に大変だったが、その分最高の下りを楽しむことができる。

北海道の道は基本的に広くワインディングが少なく、路面状況が良い!!
だから、基本的にノーブレーキで50km/h以上で下ることが可能だ。

これがこの上なく楽しい!
北海道のそれも大雪山の大自然の中を爽快に下っていくダウンヒルは最高だった。

行きに2時間もかかった区間を30分足らずで通過!笑
そしてひたすらに平坦基調のコースへ。

行きに向かい風で、帰りが追い風だったため全然進む速度が違う!!
苦労していた平坦もあっという間に通り抜け、スタートの美瑛まで戻ってきた。

さすがに消耗したので、友人となけなしの食糧を分け合い
私は我慢できず、ラベンダーソフトとコロッケを補給。
どっちも本当に美味しかった!

しかし、今日はこれでは終わらせない。
明日が雨ならば、今日のうちに最大限回りたい!

ということで昨年も来た美瑛が誇る絶景ポイント・パッチワークの道へとやってきた。
丘の町と言われる美瑛の丘陵に沿って走る開けた道です。

周囲の畑がパッチワークで紡がれたような景観をなすことから付けられた名称。
この時期は色が少なかったが、それとなくパッチワークの景色。

そしてなんとも爽快な道を楽しむことができた!

丘ばかりで構成される美瑛の様子がよくわかる!
ふと赤い屋根の小屋が入って好きな雰囲気だ。

突如現れる白樺の木々と周囲の田畑、遠くの十勝山脈が織りなす風景が素敵!
そして、そこを気持ちよくサイクリングできる贅沢・・・。

つい4時間ほど前に、あの山頂にいたなんて信じられない・・・。
登山をすると、毎回思います!

いつまでも走っていたくなるような道が続いていく。
雨日になる前に来れて良かった!
富良野・美瑛に自転車で来たら絶対に訪れたいスポットだ。

記念にケンとメリーの木にて

夕食は昨日と同じく「だいまる」さん
実は、昨日友人が食べていた美瑛豚の豚カツカレーが実はすごく羨ましかったので注文!笑

やはりガッツリ動いた後には、ガッツリとした補給が取りたくなります。
本日6回目の食事だが、ぺろりと平らげてしまう。
最高に美味しかった。ごちそうさまでした!!


さて、今日は強運に恵まれて、思いがけない絶景の連続ですごく充実した1日だった。
「景色」という要素に特化して、旅の醍醐味を味わったという感じ・・・・。
やはり北海道は過酷だが、魅力が尽きない地だ!

この日は昨日と同じく、RH蜂の宿へと帰り、シャワーに入って出たらすぐに就寝してしまった。
明日の天気も晴れてくれることを願って(降水確率80%)・・・・・

〜3日目に続く〜

2 件のコメント :

  1. おはようございます。
    いや~紅葉素晴らしい!今の時期に紅葉!贅沢です。
    しかも、そこから登山してからの、

    (上から目線紅葉?)

    ホント最高です。
    これは妹っぴさんの(登ざツー)ならではの旅ですね。
    補給ペースもエエ感じ。屋久島での経験が屋久に、いや役に立ってますね。
    でわでは、これからの更新も楽しみです。
    今日は3連休最終日。良い休日を!

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    1. ありがとうございます!
      屋久島での経験が屋久に立ちました★笑

      こういうのがあるから、登山ツーリングは辞められませんね!!

      これからもこのスタイルは維持していきたいと思います。笑
      ちなみに、来月は平阪さんと紅葉の乗鞍を登ってきます!!笑

      後半は海メインで、全く違う感じに変わるのでお楽しみに!

      また11月に小豆島行くのでまたお土産話を持っていきます!
      ライツボさんこそ、良い休日を!!

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